【構造編🏢】Framingは、なぜ“現場”から生まれる必要があったのか

🕊 はじめに|この活動を“本部”がやればいいのでは?という問い

Framingを紹介すると、時々こんな声をいただきます。

「それって、本部がやればいいんじゃないですか?」
「なぜわざわざ現場がやる必要があるんですか?」

たしかに、そう見えるかもしれません。
けれど、Framingのような活動は、構造的に本部には担いきれない理由がいくつもあります。


📜 1. 本部の役割は“標準化”と“統一”、Framingは“多様性”と“表現”

本部は、ブランドの維持、品質の安定、効率的な運営を目的とし、
全国一律の仕組みやマニュアルを設計・配布する立場にあります。

これはとても重要な仕事です。
ですが、それゆえに現場ごとの個性や創意工夫を“標準外”と見なす構造が生まれます。

Framingは、その「標準外」こそが価値の原石であると考えています。

  • 本部:知を均質化して全体最適を図る
  • Framing:知の差異を尊重し、現場起点で育てる

この方向性は、どちらも正しく、でも決して重ならないのです。


🔄 2. 本部の仕組みは“トップダウン”、Framingは“ボトムアップ”

本部の決定は、組織的に上から下へ伝達されます。
これは「スピード」「全体調整」の観点ではとても機能的ですが、
現場に眠る知を拾い上げるには不向きな構造です。

Framingは、“教える側”から“語る側”へと主語を移す取り組み。
現場の気づきが直接価値になる仕組みをつくっています。

本部が同じことをやろうとしても、
組織構造上、現場の言葉がマニュアル化・一般化され、
「生の知」が失われやすいのです。


🧩 3. 本部は“守る側”、Framingは“内側から育てる側”

本部は、ブランドと仕組みを守るために存在します。
その立場から「価値を守る」ためには、
外部からの要望や現場の自由な動きは、むしろ“制御対象”になります。

Framingは、価値を守るのではなく、
「生まれた知を認め、広げ、未来につなぐ」運動です。

  • 守る:既存の価値を固定する
  • 育てる:現場から未来をつくる

この役割は、重ならないからこそ“別の仕組み”で担う必要があったのです。


💡 4. 本部には“知の利害関係”がある。Framingには“知の自由”がある

本部は、提供する教材・マニュアル・研修内容に「知的財産権」が紐づいています。
現場で生まれた工夫が共有された場合でも、著作や対価という発想が入りづらいのが実情です。

Framingは、あらかじめ「知は個々のものである」「著作者が明確である」というルールのもとに始まっています。

つまり——
本部のもとでは、現場の知は「共有物」となりやすく、
Framingでは、それが「創作者の財産」として認識される。

これは、“知を大切にする”という同じ目的でも、出発点が根本的に違うのです。


🌱 Framingは、だから「現場から」始めるしかなかった

Framingは、
本部に文句を言いたいわけでも、反発したいわけでもありません。

ただ、

「この知、流されるだけじゃもったいないよね」
「ちゃんと価値として残していこうよ」

そんな静かな声を、誰も拾ってくれなかった。
だから、自分たちで拾い、照らす場をつくった——
それがFramingです。


✨ 最後に|だから、Framingは補完関係でありたい

Framingは、決して本部を否定しません。
本部が守り、統一するからこそ、Framingは自由に揺らぎ、育てられる。

本部は、根を張る木の幹のように。
Framingは、そこに咲く、枝葉や花のように。

仕組みと文化は、補完し合える。
私たちは、そう信じています。


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